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自分の思っているベースの音を簡単に出すことが出来、埋もれない抜けた音域を早く見つけ出せる

レビューモデル:MAGELLAN800BA12-3

まず見た目の印象はこれが800Wなのかという大きさ。持ってみても実に軽い。なんと2.83kgとのこと。これだとスタジオやライブにも苦労せず運べますね。フロントパネルもシルバーグレーでスッキリ。まるでオーディオの一部のようです。
さて肝心の音の方はどうでしょう、キャビネットを60cmほど床上げしてみます。CLEAN・DRIVEの2チャンネルからまずはCLEANから。とりあえずクリーンボリューム10時、イコライザーはすべて12時に。20畳ぐらいのスタジオでも試奏ならゲインを10時ぐらいまで回すと充分の音量です。というかスピーカーの前5mほどに立つと凄い音圧を感じる。ズンズン押される感じです。暴れる様でもなくクリアな音で、ラインアレイのせいもあるんでしょうがさすが800W、まだまだ余裕を感じます。

低音は芯のある音です。エッジがきいててローBでもちゃんと音程がわかる感じ。中音・高音もクリアで艶のある音です。自分の好みではどちらかというと低音が効きすぎてるんでBASSを10時、TREBLEを2時、MIDはFREQを1時位に。なかなか好みの音が出てきました。イコライザーの幅も±15dBと広くどんなジャンルでも対応できそうです。電源を入れてからしばらくして気づいたんですがノイズがまったく無い。試しにマスターを3時くらいまで。いやはやノイズが無い。音もさることながらこれも気持ちいいですね。音を出すとドラムはかなり共鳴してます。
CONTOURはA/B2種類のカーブがあってAはモダンなドンシャリ系、Bは高音カットのクラシカルな音とのこと。Aカーブにして12時くらいまで。少しコンプのかかった様な締まった音になってきました。1時くらいでドンピシャです。モダンな音ですがギラギラした感じでは無くキラキラかな。E弦開放のうねったスラップの音やゴーストノートも綺麗にでています。今はグリーンのランプがついてます。Bに変えるとオレンジになるようで、これだとライブで両方のチャンネルを使った時なんかは離れた所からでもどちらになってるのか分かりやすくていいですね。
今度はチャンネルをBにかえてみると、クラシカルサウンドが。高音を抑えた鼻をつまんだような音ですが芯はしっかりしています。CONTOURを原音のFLATからMAXまでと実に広いキャラクターの音が出てきます。
次はチャンネルをDRIVEに。このときもCONTOUR時同様グリーンからオレンジの光に。ありがたい。チャンネル切替のフットスイッチが欲しくなります。歪みも実にナチュラルで軽いものからギターのパワーコードを彷彿させる図太いものまで、少人数のハードロックでも充分な存在感のある音を作ってくれます。その上CONTOURの2種類の操作で聴いたことのある音は全て出せそうな気がします。
今回2本のベースを試してみたんですがどちらも自分の思っているベースの音を簡単に出すことがが出来ました。自分にとって使い易いアンプというのは好みの音が簡単に出来る、他の楽器に埋もれない抜けた音域を早く見つけ出せる物。
後日ギタートリオで使ってみた時にもMIDの微調整だけで簡単に好みの抜ける音が出るようになりました。あとはヘッドフォン端子が前にあれば良いなぁ。

使用楽器
・Shadowsky Japan Jazz Bass 4
・Mayones Commodous 5

プロフィール

守屋 英昭さん
神戸出身。17歳よりベースを始める。ロックバンドで神戸で演奏を開始。
2002年高永剛氏に師事。以降クラッシックギター奏法でベースを弾く。
現在、ロック、フュージョン、ジャズ、演歌、ハワイアン等様々なジャンルのサポートとして京阪神のライブハウス、イベント等に出演。